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説話編

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川面凡児についてご紹介したいと思います

説話編

●001 己を活かし、他を活かす
  神は己の身を活かして、人の身を害するものを、助けたもうものではない。己を活かし、そうしてまた他を活かすの道にしてはじめて安全である。今のように相手をそこなう道では、決して神の御心に沿うものではない。(伝記)

●002 死んでも生きても、勝っても負けても
  千古変わらぬ大きな道を学び、死んでも生きても、勝っても負けても平気で生活するところの大安心の道を学ぶに過ぎたるはない。これこそ身を修め、家をととのえ、国を治むるの大道である。そうして祖神垂示の道である。(伝記)

●003 無師自得
  先生はあらゆることに興味をもつ人であった。「天地間あらゆるものについて学べ、熱心とまごころさえあれば、雨にも風にも得るところがある」と言われ、常に「無師自得」ということを説かれた。(伝記)

●004 一生埋木で
 「自分の教義はそう早く世に容れられるものでなく、また自分の世に認められると否とは更に思わない。自分はむしろ一生埋木で終わるを本懐としているので、生前に一人の友がなくとも死後に百万の友あるを望んでいる。たとい生前に世にうたわれるとも、死後に一人の友なきを恥とする。稜威会の主張が世に認めらるるは少なくとも今後千年の後であろう」(伝記)


●005 鶏肉業者の霊魂祭での講演
  東京全市の鶏肉業者の催しで、鶏の霊魂を慰めるために食鳥会が開かれた。
それで皆さんが鶏を殺されるにつけても、鶏にも生命あり霊魂あることを知らねばなりませぬ。今日の如く、その霊魂をまつらるるということは、まことに結構なことであります。それゆえ、東洋ではインドに、西洋ではギリシヤに霊魂輪廻の説あり、日本では神ながらとて、相互に霊魂の流れ流れておることを教えられているのであります。そうして、これらの霊魂をまつるには、まずまつる心得がなくてはなりませぬ。
  もし皆さんが、事故の利欲のみに迷うて、かかる殺生をなさるるならば、鶏は「我利のために屠るばかりか情けないわしはうらみて子孫にたたる」と恨み言を申すでありましょう。
  しかしながら皆さんが、自分はこの鶏を殺すけれども、決して、自己の利欲のためではない。国家のために、各自分分の職分として、国家に尽くすのである。国民の食物となり、滋養分となる鶏肉をつくりだすために、われ等の職分を尽くすのであると思わるるならば、鶏の方では「国のため屠ると聞けばうれしくも犠牲となりて死にこそせめ」そこで人間の方で申しますと「にわとりを屠るも人の国のためにつくす力を思えばなりけり」ということになりまする。
  ゆえに鶏肉を食うにもまた
 「にわとりを食うわが身も国のためつくす力を思えばこそあれ」
 「われ食えば人となりけり鶏も御国につくす人となりけり」
  食べた鶏を生かすと殺すとは、その鶏を食う人にあります。されば、その鶏を食べた上は
 「にわとりを食らうわが身は明日よりはコケコウロウと朝起をせん」
  ここに至って人としても鶏としても、家のため、国家のため、世界のためにつくすことができるのでありまする。もしそれでなかったならば
 「にわとりを食うて朝寝をする人は尻につまりて死にもこそせめ」
  であります。今日はまだまだ精しい霊魂のお話を申し上げるつもりでありましたが、時間が迫りましたからこれで失礼をいたします。(伝記)


●006 男尊女卑
  先生は常に曰く「日本の男尊女卑の風習は奈良朝以後において支那インドの思想に化せられたのであるから改めねばいけない。さればとて、欧米のごとき女尊男卑も不可なり、男女同権も衝突の基である。人生の平和は、独り日本の教えの如く、男女同心一体に出発せねばならぬ」(伝記)


●007 著述で救う1
  幼少より国家世界を救い、唯一無比の人生を煥発建設せんと志したれども、不徳無福にして能わず。これという友を得れば、その友相次いで死す、また友を得ず。不徳の証明なり。
  なんぞいわんや、生産、仕事せざる身の福あるべき筈なし。今生における救済事業容易にあらず。不徳無福の身の成し得べきものにあらず。われにその神命なきの証左なり。
  神命なき身の成し得べきものならず。成し得べからざるものを為さんとするは、不可能事なり。憂慮するも無効なり。万事放擲。われのなし得ることを成すべし。これ神のわれに命じたもう神勅神命なり。われはその神勅神命に従うて、為し得るものを成すべし。
  われの為し得るものは、文章著作なり。文章著述なれば、われの自由になし得るものなれば、これ神のわれに命じたもう証明なり。今はわれこの神勅神命をかしこみ、わがなし得る限りの文章著作に従事すべきのみ。文章著述をもって、太神大神の大御心を述べ、後世子孫に遺すべし。
  後世子孫中に、よくわれの遺志を継ぎ、われに代りて国家世界を救済し、唯一無比の、この人生を煥発建設するに至るべきなり。(伝記)


●008 著述で救う2 
  幼少より実行のみを宗としたれど、累世界の救済は、一人のみにて救済せらるるべきものでなし。後世における国家世界の救済は一人にて足れり。一人にてこれを認め、これを遺し、後世を救済することを得ればなり。思えば不甲斐なきことなれども、神命なきわれは、神命あるものに安んじて、従事するの正当なるを知るなり。「血を流すまでに説かずもこの道はいま成らずとも来ん世ありけり」「人の世はこの世ばかりか来ん世ありいま説きおきて来ん世救わむ」(伝記)


●009 人間の息が与える影響
  人間の生活が平穏にして、人間の呼吸する生息も平穏にして、空間の気流気象と配合調和するときは、その気流気象も平穏となり、四季の季候も平穏となり、地球の運行も、天体の運行も平穏となり、天災地変も起こらなくなる。しかし人間の生活が乱れ、人間の呼吸が乱れ、人間の態度が乱れるがゆえに、天体も乱れ、地球も乱れ、地震も起これば、雷も鳴り、天変地異の起こることは必然の結果である。人間が宗教に帰し、倫理道徳を重んじ、平和なる生活を営むということは、何よりもって救済の大道である。(伝記)